- 2015-01-03 (土) 17:25
- レビュー
年末年始の休みを利用してアンプ作りをしようと思い、12月からチマチマとパーツや工具を揃えていました。
そして、コミケが終わった12/31から少しずつ作り始めて昨日完成しました。
今回作製したのは、秋月電子で販売されている東芝TA7252AP(モノラル)オーディオアンプキットを2つ使ったステレオアンプです。
以前に試作ということでキットを1つ作っていたのですが、パーツをほぼ全取り替えで作ってみました。
キットで使用したのは基板と東芝TA7252AP+放熱器だけです。
あとはコンデンサーなど以下のものに取り替えました。
- R1 100kΩ 1/4W 抵抗 → DALE RN-55
- R2 0Ω 1/4W 抵抗 → DALE RN-55(10Ω)
- C1 4.7μF 50V電解コンデンサー → ELNA RFO Series PURECAP
- C2,3 47μF 16V電解コンデンサー → ELNA RFO Series PURECAP
- C4 100μF 16V電解コンデンサー → ELNA RFO Series PURECAP
- C5,7 1000F 35V電解コンデンサー → ELNA RFO Series PURECAP
- C6 0.1(0.047~0.15)μF 50Vフィルムコンデンサー → 東信工業 UPZ Series
- VR1 10kΩ半固定抵抗 → 東京光音 2CP601A10K
トグルスイッチは、フジソクのフラットトグルスイッチ、RCAジャックはMOGAMI #7552。
スピーカーターミナルは、バナナジャック付金メッキ。
ケースは贅沢にタカチのHEN110412Sにサトーパーツのアルミ製つまみを合わせてみました。
製作レビュー
まずはケースがキズつかないように養生テープを貼っておきます。
これをやっておかないと完成したときにちょっと残念な気分になっていたかもしれません。
多少糊が残るところもありましたが、2~3回テープでぺたぺたすれば取れました。
各部品を置いてみて配置などをざっくりと確認します。
基板を置いただけだと意外とスペースがあるように見えますが、部品の付いたものを置くと意外とキツキツです。
モノラルアンプを2台使うので左右分かれるようにスピーカーターミナルなど配置しようと思います。
紙に実寸で大きさを書いてみて部品の配置を煮詰めます。
途中で手描きでの修正が面倒くさくなったのでIllustratorで作ってみました。
原寸で書いた図面をそのまま切り取ってケースにあてがい、穴開けの目印にしました。
ケースの穴開けは電動ドリルとテーパーリーマーを使いました。
まずは図面を貼り付けて穴の中心にセンターポンチで印を付けます。
その後、1.5mmの細いドリルで穴を開けて、1mmずつ大きくしていきました。
ドリルで開けられない大きい穴は、その後テーパーリーマーでゴリゴリ穴を広げます。
ステップドリルも使ってみたのですが、結構一気に穴が大きくなってしまうので手回しで微調整しながらやるほうが性に合っているようです。
穴開け作業は初めてでしたので試行錯誤で半日くらいかかってしまいました。
ケースの底面は、面取りカッターを使って皿ネジが上手く入るようにしてみました。
完全に面一にならずにちょっと出っ張ってしまいましたが・・・。
早速部品を取り付けてみて気になる前面、背面の確認です。
概ねイメージ通りという感じでしょうか。
一部、RCAジャックとステレオミニの位置を変更してみました。
なんとなくRCAジャックを横並びにするとステレオミニとDCジャックとの見た目のバランスが悪いような気がして・・・。
穴開けが終わってから部品の取付と内部の配線をしたのですが、これがまた半日くらいかかってしまいました。
思ったよりも中が狭くてやりづらかったです。
試作ではそれほど配線することはないかと思っていたのですが、完成してみるとぐちゃぐちゃになってしまいました。
一通り配線し終わって、いよいよ緊張の音出しです。
12VのACアダプターとテスト用のスピーカーを繋いで音を出してみました。
とりあえず壊れずに音が出てひと安心です。
完成して蓋をしてみると汚い中身も見えなくなってカッコイイです。
ゴム足はケース付属のものをそのまま使いました。
皿ネジを使ったので底面のネジの出っ張りが抑えられたのが良かったです。
テスト用のスピーカーで特に問題なさそうだったので、先日作ったミニスピーカーを繋いで鳴らしてみました。
5cmフルレンジですが、間近で聴くのにはとても聴きやすいですね。
大きさも丁度イイ感じです。
使用工具類
ケースの穴開けに使った主な工具類です。
電動ドリルとテーパーリーマーをメインで使用しました。
ピラニアンソーとバイスグリップは、ボリューム軸の切断に使用しました。
結構固くて苦労しましたが綺麗に切り落とせました。
小さい曲尺の三寸法師はホームセンターで見つけたのですが、これが10cm×5cmと小さくてとても使いやすかったです。
部品の取付や半田付けに使った工具類です。
他にトグルスイッチやボリュームの取付に各種レンチを使いました。
切断片を保持するワイヤークランプ付のニッパーは便利ですね。
抵抗やコンデンサーの脚を切るときなど勢いよく飛んでいかないのはありがたいです。
ピンセットは細かいところの配線などにずいぶん役に立ちました。
感想
今回は、既存のアンプキットを使って自分なりに少しアレンジを加えてステレオアンプを製作してみました。
アレンジとしましては、PCとテレビの音声出力用に使おうかと思って入力を2系統切り替えられるようにしてみました。
RCAとステレオミニの2系統入力です。
RCA×2にしようかと思ったのですが、ORBのJADE casaがRCAとステレオミニの2系統入力だったのでその方がポータブルオーディオプレイヤーなどを繋ぐのに使いやすいかもしれないと思いました。
電源スイッチのLEDはやはり赤が良いですね。
1mAの定電流ダイオードを使ってみたのですが、ブラケットに反射して思ったよりも明るかったです。
ほんのり光るくらいで良かったのですが・・・。
ブラケット無しでパネルの穴に直接LEDを光らせたかったのですが、穴の加工を綺麗にやる自信が無かったのでブラケットで誤魔化してしまいました。
面取カッターで少し削ってしまえばそれなりに綺麗になるのでそうすれば良かったですね。
ブラケットを付けるとなぜか古い機材に見えてしまいます。
こだわったところといえば、まずは各種コンデンサー、抵抗類でしょうか。
ELNAのPURECAPを使ってみました。
マランツがELNAを好んで使うという話しを見て選んでみました。
キット付属のルビコンのコンデンサーより高級感があってカッコイイです。
ボリュームは少々高価でしたが東京光音のボリュームを選びました。
昔、真空管アンプ製作のために買うだけ買って挫折して使うこと無く売却することになったリベンジです。
ボリューム軸が少し長かったので切断したのですが、ピラニアンソーでゴリゴリやってその振動で破損が心配でしたがいまのところ大丈夫そうです。
ピラニアンソーは学生の頃から愛用していますが、便利なノコギリですね。
スイッチはトグルスイッチを使いましたが、普通の丸い棒のものではなく平たいものを使ってみました。
なんとなく手触りがイイ感じです。
市販のオーディオ機器では見かけることが少ないトグルスイッチですが、このパチンパチンという感触がタマリマセン。
ちょっと失敗したかなと思うのは、高価なケースを使ったは良いのですがケースの厚みがあって少々穴開けが大変でした。
最初は1mm厚くらいのケースでやるべきでしたね。
そして、内部配線に使ったコードが少し固かったので取り回しが大変でした。
昔購入した古川電工のPCOCCの線を使ったのですが、AWG22ですが皮膜が結構固かったです。
BELDENのコードも用意しておいたのですが、こちらも固めでしたのでもう少しやわらかくて扱いやすいものを使うべきだったと思います。
びょんとなっているのを蓋で抑えているような有様です。
今回の製作では初めてということもあって、実作業に入る前に時間をかけて計画を立ててみました。
具体的には実寸の図面を作って何度も位置合わせをしたりしていました。
そのおかげか、1番位置合わせがシビアな基板の取り付け穴も自分で驚くほどピッタリ合いました。
やはり事前にしっかり計画を立てるのは重要ですね。
ただ、配線が今ひとつ上手くいかなかったのが今後の課題ですね。
線材の選び方から取り回しなど改善すべきところがたくさんです。
次回は何を作ろうかまだ考え中ですが、今回の失敗を生かしてまた何か作りたいですね。
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