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名作 滝沢聖峰氏の『幻の豹』を久しぶりに読んでみた

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来週の月曜日18日に楽しみにしていたガールズ&パンツァーの未放送分が放映されます。
戦車好きとしてはとてもリアルな戦車の描写に驚きつつ、島田 フミカネ氏の美少女キャラにニヤニヤしながら見ていました。

そんな戦車アニメですが、正直なところ違和感も多々あります。
昔から戦車や飛行機の出てくる漫画はよく読んでいたのですが、こういったゲーム感覚の描写には今でも少々抵抗があります。

ここのところ少し戦車から離れていましたが、このアニメで少し戦車に戻って来たので久しぶりに名作『幻の豹』を読んでみました。

戦車が出てくる戦記物としてこの幻の豹に収録されている『ウクライナ混成旅団』がすぐに思い出されます。
かれこれ20年くらい前の作品ですが、戦記物の漫画としてはとても見やすく読みやすいのが滝沢聖峰氏の特徴だと思います。

ソ連軍の捕虜となったドイツと日本の元戦車兵の収容所での反乱・脱走を描いた物語なのですが、戦車の描写がとても素晴らしいです。
物語上で決して目立ちすぎず、かといってしっかりと物語の中に食い込んできていてとても自然に描写されています。

ラストはちょっと哀しい結末になるのですが、あらためて戦車は戦争の中で描かれるべきものであると感じざるを得ません。
氏の他の作品を読んでも登場人物が戦死するのは珍しくありません。

戦車戦で撃破されれば搭乗員は戦死するのです。
そのあたりが戦車戦をスポーツかゲーム感覚でやることに違和感を感じるところでしょうか。

とはいえ、ガールズ&パンツァーを否定するつもりもありません。
あれだけの戦車の描写は一見の価値がありますし、可愛い美少女キャラが戦死するのはいただけません。

これはこれとして楽しんでおきつつも、でも戦車って本来はこういう感じだよね、というのを忘れないでいたいと思うのです。

戦記物としては、小林源文氏、松本零士氏、宮崎駿氏の漫画などが好きですが、滝沢聖峰氏の漫画は絵がとても綺麗でストーリーも変にクセが無くわかりやすくて好きです。
知らない人は意外に思うかもしれませんが、ジブリアニメでお馴染みの宮崎駿氏も戦記物の漫画を描いていたりするのです。

寝る前に久々に本棚から取りだして読んでいたらいつの間にか1時近くになってしまいました。
やはり戦車は良いです。



4499226473幻の豹―The panther in Ukraina 1950 (MGコミック)滝沢 聖峰
大日本絵画 1995-03

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